2011年9月13日(火)

  • (2011年9月13日(火) 午後10時11分25秒 更新)

じいたんマンがやってきたのまき　２


あるひ、おとうさんとおかあさんがとなりのまちへおでかけしました。
　﹁みっちゃん、おひるまでにはかえってくるから、おるすばんおねがいね。﹂
　﹁うん、いってらっしゃい。﹂
　６さいになったみっちゃんはおねえさんになったし、らいねんはしょうがっこうへいくんだから、るすばんくらいできなきゃとはりきっていいました。
　おとうさんとおかあさんがでかけてからしばらくはおとなしくあそんでいたおとうとのけんちゃんがぐずりだしました。
　﹁どうしたの？けんちゃん。﹂
　おねえちゃんのみっちゃんがききました。
　けんちゃんはなみだをながしながら、
　﹁じいたんとばあばにあいたいの！﹂
　といいました。
　じいたんとばあばははなややさいのおせわでいそがしく、２しゅうかんに１かいだけきてくれます。
　みっちゃんははなさきやまにはなんどもおとうさんとおかあさんにつれていってもらったことがあります。
　そしてはなさきやまはいまもとおくにきれいなはなのいろにそまってみえています。


　﹁けんちゃん、なくんじゃないよ。おねえちゃんがつれていってあげるから。
　とみっちゃんはおとうとにやさしくいいました。
　﹁ほんと？﹂
　と、けんちゃんはすぐになきやんでめをかがやかせています。
　みっちゃんはおかあさんがよういしてくれたすいとうをかたからかけてでかけようとしました。
　そうだ、このあいだおたんじょうびにもらったピンクいろのよびこのふえをもっていこう、とおもいだして、はこからよびこのふえをとりだしてくびからかけました。
　こうして、みっちゃんとけんちゃんといぬのちるちゃんはでかけていきました。
　
　ふたりと１ぴきはとことことあるきだしました。
　どんどんいくと、いつもみなれたがっこうやショッピングセンターにつきました。
　みっちゃんがひとりできたことがあるのはここまででした。
　それでもむこうのほうにちいさくはなさきやまがいろとりどりにかがやいています。
　みっちゃんはじしんまんまんですすんでいきました。
　そして、きょうかいといけをとおりすぎました。

そうしてふたりと１ぴきがてくてくあるいていくと、だんだんだれにもであわなくなりました。
　やがて、もりのなかにはいっていきました。
　﹁おじょうちゃんたち、どこへいくのかね？﹂
　と、こえがしましたが、だれがはなしかけているのかわかりません。
　きょろきょろしていると、
　﹁ごめんごめん、おどろかしてしまって。こっちだよ。﹂
　よおくみると、めのまえのおおきなきがしゃべりかけていたのです。
　﹁あー。こんにちは、わたしたちははなさきやまのじいたんとばあばにあいにいくのよ。﹂
　と、みっちゃんはそのおおきなきにはなしかけました。
　﹁あのおふたりのおまごさんだったのか？ぼくたちはいつもおせわになっているんだよ。では、きをつけていくんだよ﹂
　と、おおきなきがはげましてくれました。
　﹁うん、ありがとう！﹂
　といってふたりと１ぴきはまたあるきだしました。
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