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もうろく宣言
彼の人の眠りは、徐かに覺めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え壓するものゝ澱んでゐるなかに、目のあいて來るのを、覺えたのである。
した した した。耳に傅ふやうに來るのは、水の垂れる音か。ただ凍りつくやうな暗闇の中で、おのづと睫と睫とが離れて來る。
これは釋迢空(折口信夫)が大津皇子を描いた「死者の書」の出だしの部分で何回読んでもぞくぞくする。
僕も今、65歳からの手習いをしてみようとおもう。ものがたりをしてみるのだ。
もうろく宣言
彼の人の眠りは、徐かに覺めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え壓するものゝ澱んでゐるなかに、目のあいて來るのを、覺えたのである。
した した した。耳に傅ふやうに來るのは、水の垂れる音か。ただ凍りつくやうな暗闇の中で、おのづと睫と睫とが離れて來る。
これは釋迢空(折口信夫)が大津皇子を描いた「死者の書」の出だしの部分で何回読んでもぞくぞくする。
僕も今、65歳からの手習いをしてみようとおもう。ものがたりをしてみるのだ。